山陽西二見駅から徒歩5分の河田大人こども歯科クリニック、院長の河田です。
今日はシリーズ小児歯科⑤と題して、泣いてしまうお子さんのアプローチ
についてお話したいと思います。
・tell show do 法
・カウント法
・モデリング法
・knee to knee 法
・褒める(さすがー、ご褒美、イエスセット)
今回はテクニック5つ目、褒めるの中の”さすがー”について解説します。
褒める
お子さんの治療をするとき、沈黙は恐怖の原因になるので、ずっと言葉がけを行います。治療に集中してしまい、歯科医師が黙ってしまった場合は、アシスタントさんが言葉がけをします。
ちなみに、診療室には歯科医師、アシスタント、場合によってはお母さんと、3人いることがありますが、3人一気に言葉がけするのは逆効果です。主導権を握りたい人はメインで話すべきなので、ほとんどの場合は歯科医師が言葉がけを行います。
正と負の言葉がけ
言葉がけには”正の言葉がけ”と”負の言葉がけ”があります。
負の言葉がけとは、不安を高めたり、萎縮させたりする言葉で、具体的には「痛くないよ」「怖くないよ」です。痛み恐怖をイメージする言葉なのでお子さんにはマイナスに作用します。
正の言葉がけとは、勇気づけられる言葉で、具体的には「上手」「後でお母さんに褒めてもらおう」です。
負の言葉がけは一切してはいけません。治療が遠のきます。とにかくしつこいほどに正の言葉がけをする、これにつきます。
さすがー
とは言っても、15分間、正の言葉がけをし続けるのは難しいもので、途中、言葉が出てこなくなることがあります。
そのときに使うのが「さすがー」です。さすがー、と言っておけば、そこから続く言葉は必ず正の言葉がけになります。
「さすが、お兄ちゃん」「さすが、小学生」「さすが、年長さん」
困ったら、「さすが」です。
治療内容に応じて、定型文を複数持っておきます。それを使って、褒めて褒めて褒め続ける。困ったら「さすがー」。
もちろんお子さんによって個人差はあるので、臨機応変な対応が必要な時もありますが、ほとんどの場合はこれで乗り切れます。
とにかく、気分よく治療に臨んでくれたら、勝ちですからね。
次回は、褒める(ご褒美)について解説します。
最後まで読んでいただきありがとうございました。